菅首相が6250万円渡した前科一般「市民活動家」の正体
菅首相が6250万円渡した
前科一般「市民活動家」の正体
北朝鮮による拉致事件の容疑者親族の関連団体に、多額の寄付をしている。
首相としておかしいと思わないのか。
どんな関係があるのか。
団体代表者はマルクスレーニン主義者であることを隠していない。
思想的には極左だ。
極左と民主党が切っても切れない関係にある。
七月七日の衆院予算委員会で、自民党の磯崎陽輔議員が声を荒げた。
磯崎議員が追求したのは、菅直人首相の資金管理団体「草志会」、政治団体「市民の党」から派生した政治団体「政権交代をめざす市民の会」(以下市民の会)に、07年~09年の三年間で、計六千二百五十万年を献金していた問題だ。
政治部記者が解説する。
「市民の会は06年にできた団体ですが、母体となったのは市民の党です。市民の党の斎藤まさし代表の呼びかけで結成され、代表に就任した奈良握(にぎる)・厚木市議も元々市民の党の出身です。両団体は、事務担当者も同一で、献金者も似通っている兄弟のようなもの。この春の東京都三鷹市議選で、北朝鮮による拉致事件の関連で国際手配されている森順子容疑者と、よど号ハイジャック犯の故田宮高麿・元リーダーとの間に生まれた長男、森大志氏が市民の党から出馬落選したことで、首相が”親北団体”に寄付していると問題になったのです。」
市民の党の代表を務める斎藤まさし氏(本名・酒井剛)と菅首相は、菅氏が初当選した80年の総選挙を斎藤氏が手伝って以来の関係だという。
「選挙の神様」という顔
斎藤氏はこれまで「選挙の神様」としてマスコミに度々登場してきた。01年5月の「週刊朝日」に「堂本千葉県知事を誕生させた選挙のプロ 斎藤まさしが教えるこうすれば無党派候補は必ず勝つ」という記事が、03年10月には『AERA』の<現代の肖像>で「市民派選挙の神様斎藤まさし」なる記事が掲載されている。
菅首相や堂本暁子前千葉県知事以外にも、98年の参院選で中村敦夫氏、99年の広島市長選で秋葉忠利氏、04年の参院選で歌手の喜納昌吉氏を支援し、全て当選させた。
無償のボランティアたちがハガキを書き、ポスターをあちこちに張って歩き、電話を何時間もかけまくるという手法で、徒手空拳の候補者には心強いが、批判も多い。
「06年の衆院神奈川16区の補選では、経産省出身の後藤裕一氏を推す民主党が、菅さんを選対責任者に据え、力を入れていた。この時、菅さんは市民の党を連れていきましたが、民家の方が断っているのに、ポスターをぺたぺた貼ったりして、あとから大問題になりました」(永田町関係者)
別の民主党関係者が語る。
「『知人を紹介してください』という葉書を配りまくる彼らの手法は公選法すれすれ。文書の領布には枚数制限がありますが、この手のはがきは文書の領布には当たらない、というのが彼らの言い分です。候補者の名前と顔写真を貼った幟を立てるのも違法ですが、これも摘発されない限りやっている。私たちは”プロ市民”と呼んでいます。そもそも反権力なので、少々法律を破ってもいいという考え方なのでしょう。ただ運動量は半端じゃなく、創価学会よりもすごいと言われています。一方で市民の党の議員には、党への上納金があり、生活がかなり厳しいとも聞く。それが彼らの全国を回る選挙応援の資金になっている。」
そうした「選挙の神様」の持つもう一つの顔が「反権力」である。斎藤氏は過去3度の逮捕歴があり、度々家宅捜索を受けるなど、公安当局の監視対象だったというのだ。
「上智大学の学生時代、学費値上げ反対のプラカードを掲げて走り回り、この闘争で72年に逮捕されています。74年には関西系のノンセクト全共闘の日本学生戦線の結成に参加。77年に狭山闘争に関わり、公務執行妨害で2度目の逮捕。79年には『マルクスレーニン主義・毛沢東思想に立脚した新党』結成を掲げて『立志社』を設立し、85年にも公務執行妨害で3度目の逮捕をされています。ポルポト派支援運動や成田空港反対闘争も展開してきた筋金入りの左翼活動家です。」(公安関係者)
そんな斎藤氏が表舞台に登場するようになるのは、参院選に比例代表制度が導入された83年、故田英夫・元社民連代表や横路孝弘衆院議長らとミニ政党MPD(平和と民主運動)を結成してからだ。その後、紆余曲折を経て、96年に「市民の党」を結成した。
国会議員の秘書に入り込む
その市民の党には、神奈川県や東京の多摩地域などを中心に地方議員がいるのだが、物議を醸すものも多い。
03年に横浜市議会で日の丸掲揚に抗議し、議長席などを市民の党の二人の市議が占拠。その後、二人は懲罰特別委員会で市議会からの除名処分を受けた。神奈川県の藤沢市議会ではこんなこともあった。
「03年6月、北朝鮮の核保有問題の意見書についての議論の際、誰も賛成かと思ったら、市民の党の市議が反対したのです。それも、文中の『我が国は世界で唯一の被爆国』というのが気に入らないと。ハワイもムルロア環礁も核実験で被爆してるじゃないか、という趣旨で呆れました」(藤沢市議会関係者)
市民の党は地方議会だけでなく永田町にも浸透し始めている。
何人もの民主党国会議員の秘書になっているのだ。川崎稔参院議員公設第二秘書は、市民の党、市民の会で事務担当者を務める人物。宮島大輔衆院議員の公設第二秘書は、市民の党の元三鷹市議。鷲尾英一郎衆院議員は、一時、公設第一秘書が斎藤まさし氏で、第二秘書が斎藤氏の盟友で、市民の党の選挙活動を手伝っていたA氏だった。鷲尾氏の関連団体は、〇七年から〇九年の三年間で、市民の会と市民の党に計七七六万円を寄付。後に、小宮山泰子、黒岩宇洋(たかひろ)外山斎(いつき)、大久保潔重、池田元久、松崎哲久らの各議員も、関連団体を通じて市民の党や市民の会と資金面で関わりがあり、鳩山由紀夫前首相の資金管理団体は「市民の会」に一千万円を寄付している。
政治評論家の伊藤達美氏が語る。
「鷲尾さんは元々民主党若手の中でも保守の論客として期待の人物です。〇九年夏には、拉致被害者として認定されていない特定失踪者の家族を連れて韓国に行き、担当者に面会させるなど精力的な活動で知られている。市民の党の思想、信条とは正反対の筈なんですが・・・」
その鷲尾氏が語る。
「私の初出馬は〇五年の郵政選挙ですが、支持者の紹介で斎藤さんにあった。そのとき、自己紹介代りといって『AERA』を見せられた。実際に選挙の手伝いをお願いしたら、ポスターのデザインから、電話、ハガキや事務所の仕切りなど、斎藤さんのアドバイスをもとにAさんが現場で動いてくれて大変助かった。選挙は小選挙区で敗れ比例復活したのですが、秘書と雇わないかと言われて、二人にお願いしたんです。
ところがAさんは選挙はプロでも地元活動のスキルはなく、又憲法観、歴史観の違いも鮮明になってきた。私が保守系の会合に行くことに難色を示すこともあり、私が「国益」と言うと「民益」だと言い返すこともあった。それで一年経たずに辞めていただいた。一方斎藤さんは、そういう政治的な議論はしなかった。ただ『あなたのために年間一千万円はきちんと集めてくる。ついてはある程度自由に動ける形にしてほしい。また政治資金を集める団体を作らせてもらう』と言われ、了解しました。ところがお金を集めても、私の元にはほとんど届かず、いつの間にかおかしな流れになっていた。
斎藤さんが作った団体から市民の党にお金が流れていると気づいてからは、その団体を解散させるよう求めましたし、政権交代選挙後に斎藤さんを秘書として再雇用する話もあったが、お断りしました。お金の管理を任せっぱなしにしたら思わぬ形になり、正直、騙されたという思いはあります。ただそれを含めて私の不徳の致すところです。斎藤さんとの関係は既に解消しました。今後、市民の党の力を借りることはありません。」
つまり、鷲尾氏の関連団体が市民の党側に寄付した776万円は、自分の与り知らないことだったというのである。
一方の斎藤まさし氏は何と言うのか。
「私は鷲尾氏とお金のことでもめたという認識は全くないし、彼も承知していた筈ですよ。御金集めだって目標額は言ったかもしれないが、その通りに行くわけがない。私が秘書を辞めたのも、09年の選挙で無事に小選挙区で勝つという目標を達成したからです。」
自身の逮捕歴についてはこう釈明する。
「起訴されて有罪になったのは一度だけ。後の3回はすぐに不起訴になっている。上智大学の時は建造物不法侵入で逮捕されたけど、寮生の私が寮に入ろうとしただけだと分かっておしまい。2回目の逮捕は狭山闘争で機動隊に石を投げた筈だとして後日逮捕され、逮捕直後に私が準備していた新聞社の全国の事務所にガサが入った。私は石なんか投げていないと最高裁まで争ったけどダメでした。証人がみんな公安のデカだからね。(笑)執行猶予付きの有罪判決だった。
3回目は85年に中曽根(康弘)さんの靖国公式参拝に抗議しに官邸に自転車で行き、その帰りに、公道に阻止線があって、公務執行妨害だと言われた。これもすぐに不起訴だけど、即座に事務所にガサが入った。
83年の参院選挙の政見放送で、私がMPDの代表として日本で初めて脱原発を掲げたんだ。そしたら後藤田正晴官房長官(当時)が『MPDは潰せ』と言ったらしいからね。
そして首相からの寄付についてはこう語る。
「草志界からのお金の意図?それは菅さんに聞いてよ。私に聞かれても意図は分からないよ。菅さんとは30年来の知り合いだけど、最近は全然話してない。去年の春、まだ財務大臣のころに、消費税を上げると言うから、随分激論を交わしたんだ。でも彼は増税のほうに走ったから、それ以降、全く連絡していないけどね」
菅首相は国会で「ローカルパーティーとの連携・支援のため寄付した」と答弁したが、「連携・支援」とはいったい何を指すもか。
反体制活動を繰り広げてきたいわくつきの人物になぜ巨額の寄付をしたのか。菅氏には首相として明確な説明をする責任がある。
以上「週刊文春 7月14日号」抜粋
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